マイナンバーカード関連の医療費は、「医療情報取得加算」と「医療DX推進体制整備加算」の2つがあります。
過去には「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」という料金もありましたが、現在の医療情報取得加算のことです。名称変更されて、2023年12月で終了になりました。
2024年12月から保険証廃止になったことで、マイナンバーカードを使ったらいくら、保険証を使ったらいくらという料金はなくなりました。(医療情報取得加算のことです。)
今度はマイナ保険証の利用率によって、毎月変わる医療費の追加料金があります。(医療DX推進体制整備加算のことです。)
2025年3月現在の病院受診時にかかる、マイナンバーカード関連の医療費を解説します。
医療情報取得加算は再診時3か月に1回3円になりました。1年でも最大12円です。
頻度 | 3割負担(点数) | |
初診時(病院・歯医者) | 月1回 | 3円(1点) |
再診時(病院・歯医者) | 3か月に1回 | 3円(1点) |
調剤時(調剤薬局) | 12か月(1年)に1回 | 3円(1点) |
医療情報取得加算は、患者さんにマイナ保険証(マイナンバーカード)を使ってもらうための料金です。
そのため、以前は保険証の確認にマイナンバーカードを使うと、医療費が10円~20円ほど安くなりました。
しかし現在は、2024年12月に保険証廃止になり、保険証とマイナンバーカードが一体化されたため、保険証でもマイナンバーカードでも1点で統一されました。
1点は3割負担にして3円。初診時に1回、再診時には3か月に1回なので、年間でも最大12円ということになりますね。
調剤に関しては、1年に1回、3円なので、よく行く調剤薬局ではほとんど見かけないものです。
今後はマイナンバーカードか資格確認書での保険証確認になるので、この医療情報取得加算は意味がなくなっていくでしょう。2025年12月には全保険証が使えなくなるので終了になるかもしれませんね。
医療DX推進体制整備加算は病院ごとのマイナ保険証の利用率で毎月変わります。
病院 | 歯医者 | 調剤薬局 | |
医療DX・1 | 36円(12点) | 33円(11点) | 30円(10点) |
医療DX・2 | 33円(11点) | 30円(10点) | 24円(8点) |
医療DX・3 | 30円(10点) | 24円(8点) | 18円(6点) |
医療DX・4 | 30円(10点) | 27円(9点) | なし |
医療DX・5 | 27円(9点) | 24円(8点) | なし |
医療DX・6 | 24円(8点) | 18円(6点) | なし |
医療DX推進体制整備加算は、病院や調剤薬局にマイナンバーカードで保険証をできるようにしてもらうための料金です。
マイナ保険証で受付をするということは、機械を設置したり、オンラインで保険証確認をするのでインターネット環境(Wi-Fi)を整える必要があるので、その分、追加料金をつけますよ。というものになります。
医療DX推進体制整備加算は、2025年3月までは1~3まであり、4月からは1~6になります。
2025年3月までの医療DX推進体制整備加算1~3は、3割負担にして、内科や外科などの病院・クリニックでは30円~36円。歯科や口腔外科の歯医者は24円~33円です。
2025年4月からは医療DX推進体制整備加算1~6になり、電子処方箋に対応できるかどうかで変わります。
電子処方箋を発行できる病院や歯医者は1~3、電子処方箋を発行できない病院や歯医者は4~6となります。また、調剤薬局は電子処方箋の受け入れができる場合は1~3、電子処方箋を受け入れできない場合は、追加料金(加算なし)がありません。
2025年1月~3月 | 2025年4月~9月 | |
医療DX・1と4 | 30%~ | 45%~ |
医療DX・2と5 | 20%~29% | 30% |
医療DX・3と6 | 10%~19% | 15% |
そして医療DX推進体制整備加算は、患者さんのマイナ保険証利用率で料金を決めるというシステムです。
1~3は、電子処方箋を発行できる病院や歯医者、電子処方箋を受け入れられる調剤薬局。
4~6は、電子処方箋を発行できない病院や歯医者。
で、マイナ保険証の利用率がどのくらいかによって、病院や歯医者、調剤薬局ごとに決まります。
電子処方箋を発行できる病院で、今月はマイナ保険証の利用率が27%だから、医療DX推進体制整備加算2。来月は31%だから医療DX推進体制整備加算1。というイメージです。
今月の医療DX推進体制整備加算は、3か月前のマイナ保険証の利用率が反映されていて、病院は調べたり確認できますが一般公開されていません。そのため、患者さんとしては受診後の診療明細書で3か月前のマイナ保険証がわかることになります。
保険証とマイナンバーカード一体化で、大体20円~40円くらい追加料金がかかってます。
マイナンバーカードの追加料金として、「医療情報取得加算」と「医療DX推進体制整備加算」についてまとめました。
結論として、医療情報取得加算は初診時や再診時は3か月に1回ですし、医療DX推進体制整備加算はマイナ保険証の利用率によって毎月変わります。
「病院だから、いくら。」や「歯医者だから、何円。」、「この病院は、いくら。」というふうに決まっていません。
受診ごとに「医療情報取得加算」がついたりつかなかったり、月ごとに「医療DX推進体制整備加算」が1になったり2や3になることもあります。
それでも、保険証とマイナンバーカードが一体化したことで、いくら位の医療費が増えたのか?気になる患者さんは、20円~40円ほど高くなった。と思っていただけたら大丈夫です。
医療DX推進体制整備加算の最高は1の36円、それと医療情報取得加算の3円をたして39円。医療DX推進体制整備加算の最低は6の18円(医療情報取得加算なしとして)。で、18円~39円になりますので。(幅がありますし、1~2円の前後はありますが。)
難しい言葉がたくさんでてきて、ややこしいですが、まとめるとこのようになります。
今後、医療DX推進体制整備加算のマイナ保険証利用率は、100%に向けて定期的に上がっていくでしょう。同時に料金(点数)も上下する可能性があるため、注意が必要です。
9月までのマイナ保険証利用率は発表されているため、7月8月頃に10月以降のマイナ保険証利用率がどうなるのかが確認しますね。わかり次第、また更新します。
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