「病院の領収書は、なんだか難しくてよくわからない・・・。医療費を3割負担で計算するには、どうしたらいいんだろう?」という患者さんのために、解説します。
初診料や再診料の診察や検査、レントゲン、お薬など、病院の診療代は、「点数」で計算されます。最近では、患者さんがわかりやすいように、点数ではなく患者さんが実際にお支払いする「円」で表示する病院も増えてきました。
点数でも円でも、表示が違うだけで、内容は同じ。ですが、計算は少々変わるから、またややこしいですよね。
このページでは、「円」表示の領収書と「点数」表示の領収書を例に、3割負担の計算をご説明します。
※領収書の内容は同じで、表示だけ変えていますので、見比べてみてください。
「円」表示の領収書から3割負担の医療費を計算する方法。(2通り)
まずは、病院医療費「円」表示の領収書からみてみましょう。
- 再診料、1,260円
- 医学管理等、1,000円
- 投薬、730円
合計で、2,990円になりました。この2,990円は、健康保険を適用させた10割負担での合計金額です。
なので、「円」表示の病院医療費を3割負担にするには、このような計算になります。
- 2,990円×0.3=897円
- 2,990円×30%=897円
2,990円に対して、3割分を計算することになるので、×0.3も、×30%も、どちらも正解です。
病院医療費は、10円未満(1円~9円)の端数を四捨五入します。
今回の場合は、897円なので、7円を四捨五入して、900円が患者さん負担額になります。
「点数」表示の領収書から3割負担の医療費を簡単に計算する方法。
では、今度は病院医療費「点数」表示の領収書をみてみましょう。
- 再診料、126点
- 医学管理等、100点
- 投薬、73点
合計で、299点になります。
この点数は、1点10円で円表示に変換できます。
299点×1点10円=2,990円
ですが、点数表示は言い換えてみれば、1割表示ともいえます。1割あたり299円、10割で2,990円と考えれば、
1割あたり299円×10割(10円)=2,990円
なので、「点数」表示の病院医療費から3割負担の計算をするときは、3割負担が知りたい点数にそのまま×3をします。
- 299点×3割=897円
そして病院医療費は、1円~9円の10円未満の端数は、四捨五入しますので、900円となります。
ちなみに、真面目に計算しようと思えば、点数表示を一度、円表示に変換してから3割負担を計算することになります。しかし・・・面倒だし、結果は変わりませんので、私は×3で計算しています。
もちろん、高額療養費の限度額を計算するとき等、必要なときは、一度10割負担にしてから、3割負担を計算することもありますが。
病院医療費の3割負担、「円」表示と「点数」表示で、計算を気を付けましょう。
病院代、医療費の3割負担を計算するときには、
「円」表示の領収書は、合計金額に「×0.3」か「×30%」です。
- 合計金額×0.3
- 合計金額×30%
「点数」表示の領収書は、合計点数に「×3」です。
- 合計点数×3
これでOKです。
あとは、患者さんが病院窓口でお支払いされる際には、10円未満の端数が四捨五入されますので、ご注意ください。
スポンサーリンク