入院すると、治療費とは別に「食事代」がかかります。
この食事代は、入院する病院やメニューに関係なく、全国どこでも同じ金額です。そして2026年6月から、金額が引き上げられました。
私は元医療事務として、入院される患者さん・ご家族の方から「食事代っていくらかかるの?」というご質問をよくいただいてきました。
- 2026年6月からの食事代(1食いくらか)。
- 所得や病状による金額の違い。(一般・非課税世帯・難病など)
- これまでの金額の推移。
この記事では、入院患者さんの食事代を、元医療事務の目線でわかりやすくまとめます。
※この記事は69歳以下の入院患者さんの食事代です。70歳以上の入院患者さんの食事代はこちらの記事に書いてあります。
→入院患者さんの食事代は、70歳以上の高齢者も550円です。はこちら
2026年度、医療費が値上がりします。
入院中の食事代は1食550円。(2026年6月から)

入院中の食事代は、2026年6月1日から、一般の患者さんで1食550円になりました。
この食事代は病院やメニューに関係なく、全国どこでも同じ金額です。高級な食事でも、シンプルな食事でも、入院患者さんが支払う食事代は同じ。というのがこの制度の特徴です。
- 1日:550円 × 3食 = 1,650円
- 30日入院した場合:1,650円 × 30日 = 49,500円
1日3食なので、1か月あたり49,500円となります。治療費とは別にかかるので、入院費を考えるときは食事代も忘れずに見ておきましょう。
なお、後ほど説明しますが、所得が低い方や難病の方は、食事代が安くなる 仕組みがあります。
所得・病状による食事代の違い。(2026年6月から)

食事代は、一律550円ではなく、患者さんの所得や病状に応じて区分があります。2026年6月からの金額は次のとおりです。
| 区分 | 2026年6月からの食事代(1食) | |
|---|---|---|
| 一般の患者さん、現役並み所得者の患者さん | 550円 | |
| 難病患者・小児慢性特定疾病の患者さん(住民税非課税世帯を除く) | 330円 | |
| 住民税非課税世帯の患者さん | 69歳以下・高額療養費の区分オ 70歳以上・高額療養費の区分Ⅱ | 270円 |
| 住民税非課税世帯で、過去1年間の入院が90日を超える患者さん | 69歳以下・高額療養費の区分オ 70歳以上・高額療養費の区分Ⅱ | 220円 |
| 住民税非課税世帯で、所得が一定基準に満たない70歳以上の患者さん | 70歳以上・高額療養費の区分Ⅰ | 130円 |
住民税非課税世帯の患者さんや難病の患者さんは、申請をすることで一般の患者さんよりも安い食事代が適用されます。くわしい手続きについては、お住まいの市区町村や加入している健康保険にご確認ください。
これまでの食事代の推移。
| 期間 | 一般の方の食事代(1食) |
|---|---|
| 〜令和7年3月(2025年3月)まで | 490円 |
| 令和7年4月〜令和8年5月(2025年4月〜2026年5月) | 510円 |
| 令和8年6月(2026年6月)〜 | 550円 |
食事代は、近年で段階的に引き上げられてきました。一般の患者さんの食事代を例に、推移を見てみます。
物価の上昇などを受けて、食事代も少しずつ上がってきています。
| 区分 | 〜2025年3月 | 2025年4月〜2026年5月 | 2026年6月〜 |
|---|---|---|---|
| 一般 | 490円 | 510円 | 550円 |
| 難病・小児慢性特定疾病 | 280円 | 300円 | 330円 |
| 住民税非課税世帯 | 230円 | 240円 | 270円 |
| 非課税・90日超の入院 | 180円 | 190円 | 220円 |
| 非課税・所得一定以下の70歳以上 | 110円 | 110円 | 130円 |
各区分の過去の金額もまとめておきます。
※過去の入院分について確認したい患者さんのために、参考データとして過去の金額も載せています。
食事代は高額療養費の対象外です。

入院時の食事代について、知っておいていただきたい大事なポイントがあります。
それは、食事代は高額療養費の対象にならないということです。
高額療養費は、治療にかかった医療費(診察・検査・手術・入院料など)が高額になったときに自己負担を抑えてくれる制度です。ですが、食事代はこの高額療養費に含まれません。
そのため、たとえ医療費が高額療養費の限度額に達していても、食事代は別途、上の表の金額を支払うことになります。
高額療養費でカバーされない費用については、こちらの記事でもくわしく解説しています。
よくある質問。
患者さん・ご家族の方からよくいただくご質問にお答えします。
- Q. 食事代は病院によって違いますか?
- いいえ。入院時の食事代は全国共通で、病院やメニューに関係なく同じ金額です(所得・病状による区分はあります)。
- Q. 食事を食べなかったら、食事代はかかりませんか?
- 提供された食事を食べなかった場合の扱いは病院によりますが、原則として提供された食事に対して食事代がかかります。食べられない事情があるときは、病院の看護師や受付にご相談ください。
- Q. 住民税非課税世帯ですが、自動的に安くなりますか?
- 申請が必要です。「限度額適用・標準負担額減額認定証」を申請すると、安い食事代が適用されます。マイナ保険証を使っている場合は自動的に適用されることもあります。
- Q. 2026年6月より前に入院していた分は、どの金額ですか?
- 入院していた時期で決まります。2026年5月までの入院分は510円、2026年6月以降は550円です。(一般の患者さんの場合)
- Q. 食事代も医療費控除の対象になりますか?
- 入院中の食事代は、治療に必要な費用として医療費控除の対象になります(差額ベッド代などとは扱いが異なります)。確定申告の際は領収書を保管しておきましょう。
まとめ:入院中の食事代は1食550円。
入院中の食事代について、ポイントを整理します。
- 2026年6月から、一般の患者さんは 1食550円。(1日1,650円)
- 病院やメニューに関係なく 全国共通。
- 所得が低い方・難病の方は 安くなる。(要申請)
- 食事代は 高額療養費の対象外。
- 入院した時期によって金額が変わる。(2026年5月までは510円)
入院費を見積もるときは、治療費だけでなく食事代も計算に入れておくと安心です。
私も先日入院したときに食事をみて「これで550円かぁ・・・。」と思いました。栄養バランスが考えられているとはいえ、ごはんの量といい、おいしさといい・・・、もうちょっとなんとかならないものなんでしょうかね。
この記事は69歳以下の入院患者さんの食事代です。70歳以上の入院患者さんの食事代はこちらの記事に書いてあります。
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