病院に入院したら、どんな病気や怪我であっても、仮に入院期間が1日であっても、「退院証明書」が発行されます。
患者さんとしては、「これ、なんだろう?退院証明書って何が書いてあるのかな?内容が気になる…開封してもいいかな?」と、封筒を開けて見てみたくなりますよね。
そこで今日は、退院証明書とは何か?どうして必要なのか?また、「退院証明書を開けてしまったんだけど、大丈夫だろうか?」という疑問にお答えしていきます。
退院証明書は、退院した病院から3ヶ月以内に入院した別の病院へ宛てたお手紙です。患者さんが見るものではありませんが…退院証明書を開封して見たとしても、何も支障ないので心配しないでくださいね。
「退院証明書」とは?退院した病院から3ヶ月以内に入院した病院へのお手紙です。
退院証明書とは、こういう病名(病気や怪我)で、いつからいつまで入院していました。というような、患者さんの入院情報をまとめたものです。
入院費は、3ヶ月以内に入院していた日数を通算して、180日を超えると自費になる(健康保険の適用ができなくなる)場合があります。※必ず自費になるわけではないので、安心してください。
たとえば、2月24日から2月25日まで入院していたとします。そしたら2月25日の退院から3ヶ月以内(90日以内)に別の病院に入院したら、次の病院で入院歴が引き継がれるのです。
- 2月24日から2月25日まで、A病院に2日間入院。
- 4月10日から4月15日まで、B病院に6日間入院。
↑B病院だけでいうと、4月10日は入院1日目。ですが、A病院の退院から3ヶ月以内なので、入院歴が引き継がれて、4月10日は3日目。という計算になります。
このように3ヶ月以内に入院するたびに、入院歴は引き継がれていきます。
同じ病院に入院していた場合は、病名や入院期間、入院料金などの確認ができ、入院歴を引き継ぎも可能です。しかし別の病院に入院した場合、過去の患者さんの入院情報がわからないので、退院証明書で確認します。
退院証明書の内容としては、入院期間(入院日と退院日)、入院基本料、入院日数、病名、転帰(軽快や転医など)があります。
なので退院証明書は、退院した病院の事務から、3ヶ月以内に入院した別の病院の事務へ宛てたお手紙です。
「退院証明書を開けてしまった」としても問題ないので大丈夫です。
「3ヶ月以内に別の病院に入院したら、入院先の病院にこれ(退院証明書)を出してくださいねー。」と、病棟の看護師やクラーク(事務)に渡されたことと思います。
「病棟で退院証明書をもらって、どんな内容が書かれているのか気になる!」という患者さんの声が多かったので、退院証明書の見本を作りました。
患者さんにとっては、よくわからない言葉が並んでいて、見ても新しい情報はないのではないでしょうか・・・。
また、「退院証明書 開けてしまった」と検索キーワードからも、よく閲覧いただいています。
退院証明書は、本来、退院した病院から3ヶ月以内に入院した別の病院へ宛てたお手紙です。なので、患者さんが見るものではありません。
が、どうしても気になるのなら、患者さんが退院証明書を開封して見ても、何も問題はないです。
ただし、4.の傷病名には「○○癌」などの病名が記載されます。患者さんご本人に告知していない場合は、取り扱いにご注意ください。
退院証明書がないときは「○○病院に入院していた」ことを教えてください。
ということで、退院証明書は、患者さんには直接関係なく、次に入院した病院が必要とする証明書です。
もし別の病院に入院したときには、看護師やクラーク、受付、ソーシャルワーカー(医療相談員)など、病院職員に渡してください。
退院証明書が必要なのは、3ヶ月以内の入院です。なので、3か月以上前の退院証明書は破棄しても構いません。
そして、退院証明書をなくしたり、そもそももらっていない患者さんは、入院していたことを伝えてください。
実は、退院証明書は、いくらでも再発行できる書類なのです。だから、どこの病院に入院していたのか?さえわかれば、事務から連絡して再発行して郵送してもらいます。(逆にいうと、3ヶ月も退院証明書を保管しなくてもよいことになりますが。)
なので、患者さんへお願いです。
「前に○○病院に入院していました。」
↑この一言だけで十分。退院証明書がなくてもいいので、入院していたことを教えてください。
入院していた期間が3か月前かどうか?退院証明書の必要があるのか?退院証明書の再発行手続きなどは、入院した病院の事務がやりますので、心配ないです。
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