ご家族がHCU(高度治療室)に入院することになると、「費用はどのくらいかかるんだろう…」と心配になりますよね。
HCUの入院費は、1日あたり3割負担で13,000円〜22,000円ほど。一般病棟より高額ですが、ICU(集中治療室)よりは抑えめです。
ここで知っておいていただきたいのが、HCUのように医療費が高額になるときこそ、「高額療養費」が大きく効く ということです。1日数万円かかっても、最終的な自己負担は高額療養費の限度額までで済みます。
私は元医療事務として、HCUに入院された患者さん・ご家族の方の医療費のご相談をたくさん受けてきました。
- HCUの入院費は1日いくらか。(3割負担)
- HCU入院料の2種類と、最長21日のルール。
- DPCの病院では費用が変わること。
- 高額療養費を使うと、実際の自己負担はいくらになるか。(シミュレーション)
- 限度額適用認定証・マイナ保険証での手続き。
この記事では、HCU(高度治療室)の入院費を、元医療事務の目線でわかりやすく解説します。
ちょっと専門的な言葉もでてきますが、患者さん向けにわかりやすくお話しますので、ゆっくり読んでみてくださいね。
2026年度、医療費が値上がりします。
HCU入院料は「ハイケアユニット入院医療管理料」の2種類。

HCUの入院費は大きくわけて、2つあります。正式名称としては、「ハイケアユニット入院医療管理料」で、1と2です。この「1」と「2」は、病院によって変わります。
HCU病棟の設備や看護師の人数など、国が決めた基準を満たしている病院が、2種類にわけられます。より厳しい審査基準をクリアできた病院は料金が高くなる仕組みです。
- ハイケアユニット入院医療管理料1(→HCU入院料1)
- ハイケアユニット入院医療管理料2(→HCU入院料2)
HCUの入院料は、正式名称のままだと長くわかりにくいので、以下、このページでは、「HCU入院料」と記載しています。
HCUの入院費は1日13,000円〜22,000円。(3割負担)

| 出来高計算の病院 10割負担 | 出来高計算の病院 3割負担 | |
| HCU入院料1 | 72,020円 | 21,606円 |
| HCU入院料2 | 45,010円 | 13,503円 |
HCUの入院費は、病院や患者さんの治療内容、HCU病床の入院日数によって決まります。
まず入院した病院が、入院料金、検査や処置などの治療をした分だけ料金が積みあがっていく「出来高計算の病院」だった場合です。
HCU入院料1では、1日21,606円、
HCU入院料2では、1日13,503円になります。
ほとんどの病院では、HCU入院料1でしょう。ただし、設備や人員不足などで、どうしてもHCU入院料1の条件をクリアできず、HCU入院料2の場合もあります。
HCUの費用という点なら、HCU入院料1で考えておくと無難です。どちらか正確なHCU入院料を知りたい場合は、事務、または病棟クラーク、看護師などにご確認ください。
HCU限定の追加料金。(プラス750円〜2,250円)

| 10割負担 | 3割負担 | 日数制限 | |
| リハビリ | 5,000円 | 1,500円 | 14日間まで |
| 栄養管理 | 2,500円 | 750円 | 7日間まで |
| 経腸栄養 | 4,000円 | 1,200円 | 7日間まで |
そのほか、HCUに入院した患者さんだけの追加料金が、リハビリや栄養管理、経腸栄養と3種類あります。
リハビリは、1日プラス1,500円。
栄養管理は、1日プラス750円。
経腸栄養は、1日プラス1,200円。
です。
栄養管理と経腸栄養は、同時になることはないです。
リハビリ+栄養管理は、同時に追加料金が発生する可能性があります。
HCUの入院費用が1日いくらかかるのか?でいうと、1日23,856円とお考えください。HCU入院料1(21,606円)+リハビリ(1,500円)+栄養管理(750円)で、1日23,856円です。
リハビリ、栄養管理の追加料金について、正式名称は、以下の通りです。
- リハビリは、「早期離床・リハビリテーション加算」
- 栄養管理、経腸栄養は、「早期栄養介入管理加算」
HCU入院料を計算できるのは、最長21日間。

HCU入院料(ハイケアユニット入院医療管理料)が算定できるのは、1回の入院につき最長21日間です。
22日目以降は、HCUに入院し続けても、一般病棟の入院料に切り替わるため、費用は下がります。
※ICU(集中治療室)の算定期間は最長14日間です。HCUのほうが、高い入院料が続く期間は長めに設定されています。
DPCの病院では、HCUの費用が0円になります。

DPCの病院に入院されている場合は、HCU入院料が包括されます。
包括されるとは、「HCU入院料がDPC入院料に含まれる。」という意味です。
DPC入院料は、病名や治療行為によって、1日の入院料が決める計算方法です。飲み薬や点滴、検査やレントゲンなどは、この1日のDPC入院料に含まれるため、何がいくらか?という計算はされません。
HCU入院料も、お薬などと同じように1日のDPC入院料に含まれるので、HCU入院料1でも2でも、実際には料金がかかっていないことになります。
DPCについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
→入院費の計算方法「DPC方式」は入院費に検査代等が含める方法です。はこちら
出来高の病院なのか、HCU入院料1か2か、DPCの病院なのか、患者さんにとって難しいですよね。なので、病院の受付や病棟のナースステーションなど、病院職員の方に聞くことをおすすめします。一番簡単でわかりやすい確認方法ですね。
高額療養費を使うと、実際の自己負担はいくら?

HCUの費用を見て「やっぱり高い…」と感じた方も、安心してください。
高額療養費を使えば、自己負担は限度額までで済みます。
具体的な例で見てみましょう。
例:区分ウ(年収約370〜770万円)の方がHCUに入院した場合。
ある月にHCUに入院し、その月の総医療費(10割)が約151万円かかったとします。(HCU入院料21日分などの一例です。)
| 金額 | |
|---|---|
| 総医療費(10割) | 約151万円 |
| 通常の3割負担なら | 約45万円 |
| 高額療養費を使うと(区分ウ・2026年8月〜) | 約98,000円 |
→ 計算:85,800円 +(1,510,000円 − 286,000円)× 1% = 約98,040円
3割負担なら約45万円のところ、高額療養費を使えば、約98,000円まで抑えられます。差額の約35万円は、高額療養費として戻ってくる(または窓口で限度額までの支払いで済む)わけです。
※これは区分ウ・総医療費約151万円の一例です。実際の金額は、所得区分・総医療費・病院によって変わります。ご自身の区分の限度額は、こちらでご確認ください。
⚠️ 注意:高額療養費は「1か月ごと」です。
高額療養費は、月の1日から末日までの「1か月単位」で計算します。HCUの入院が月をまたいだ場合は、それぞれの月で別々に計算されるので、限度額も月ごとにかかる点にご注意ください。
HCUに入院したら、限度額適用認定証の準備を!

HCUも医療費が高額になるので、高額療養費を「窓口で限度額まで」にとどめる手続きをしておくと安心です。手続きをしないと、いったん3割負担(数十万円)を立て替えることになります。
マイナ保険証なら手続き不要。
マイナンバーカードを健康保険証として使っている場合は、所得区分が自動的に病院に伝わり、窓口の支払いが自動的に限度額までで済みます。事前の申請は不要です。
マイナ保険証を使わない場合は「限度額適用認定証」を。
マイナ保険証を使わない患者さんは、加入している健康保険に「限度額適用認定証」を申請しておきましょう。
急な入院のときは、ご家族の方が代わりに申請することもできます。病院の医事課(受付)に相談すれば、手続きを案内してもらえます。
万一、手続きが間に合わず3割を支払った場合も、後日「高額療養費の還付申請」をすれば、限度額を超えた分は戻ってきます。
よくある質問。
患者さん・ご家族の方からよくいただくご質問にお答えします。
- Q. HCUとICUは何が違いますか?
- ICU(集中治療室)は、重症の患者さんを24時間体制で集中的に治療する部屋です。HCU(高度治療室)は、ICUほどではないけれど一般病棟よりも手厚いケアが必要な患者さんが入る、ICUと一般病棟の中間にあたる部屋です。費用はICUのほうが高くなります。
→ICU(集中治療室)の入院費はこちら
- Q. HCUの費用は何日まで高い金額が続きますか?
- HCU入院料(ハイケアユニット入院医療管理料)が算定できるのは、最長21日間です。22日目以降は一般病棟の入院料に切り替わり、費用は下がります。
- Q. DPCの病院だとHCUの費用はどうなりますか?
- DPC(包括払い)の病院では、HCUの入院料が1日の定額に含まれるため、別途HCU費用がかからない(0円になる)ことがあります。お入りになる病院がDPCかどうかは「病院名+DPC」で検索すると分かります。
- Q. HCUに入ると、結局いくら払うことになりますか?
- 高額療養費を使えば、ひと月の自己負担は所得区分の限度額までで済みます。たとえば区分ウ(年収約370〜770万円)なら、月の自己負担は約10~11万円程度が目安です(2026年8月以降)。3割負担そのまま(数十万円)を払い続けることにはなりません。
- Q. 差額ベッド代や食事代も高額療養費の対象ですか?
- いいえ。差額ベッド代(個室代)や入院中の食事代は、高額療養費の対象外です。これらはHCUの費用とは別に自己負担になります。
→高額療養費で安くならない医療費はこちら
まとめ:HCUの費用は高額でも、高額療養費で安くなります。

HCUの入院費について、ポイントを整理します。
- HCUの入院費は1日13,000円〜22,000円ほど。(3割負担)
- HCU入院料は2種類(ハイケアユニット入院医療管理料1・2)、算定は最長21日。
- DPCの病院では、HCU費用が0円になることもある。
- 高額療養費を使えば、自己負担は限度額まで。(区分ウなら月約9〜10万円が目安)
- 限度額適用認定証またはマイナ保険証で、窓口の支払いを抑えられる。
HCUの費用は高めですが、高額療養費という制度があるので、過度に心配する必要はありません。まずは病院の医事課に相談し、限度額の手続きをしておきましょう。
ICUの入院費は、HCUよりも高いです。参考までにチェックしてみてください。
限度額適用認定証など「高額療養費」については、とても大切なこと。だけど患者さんにとっては、すごく難しいもの。なので、私もこのブログ内で解説しています。もしよければ、高額療養費関連ページもご覧ください。
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医者から早くHCUを出て行くように毎日催促されています。脳梗塞で意識不明です。病院は見込みの無い患者に対しては、非情な扱いをすると思いました。国の規定だから、全部従わなければないのですか?
佐藤さん、はじめまして。
脳梗塞の方がHCUに入院されているんですね。医師に退院するように言われたら辛いですよね。
確認ですが、「国の規定」はHCUに入院できる期間という意味ですか?
また、すべてに従う必要はありません。
医師は患者さんの治療にアドバイスをする人です。
看護師は患者さんの療養生活のお手伝いをする人です。
病院は患者さんが元気になるように相談する場所、支える場所です。
医師の検査や治療には「インフォームド・コンセント」という仕組みがあります。
本来なら医師が検査や治療の説明をして、患者さんが同意してから先に進むものです。
医者は指示するのではなく、知識や経験があるので、「患者さんにとって最適な治療を提案する人」なのです。
患者さんや家族にとって一番良い方法を探すのが、医師の仕事なので「HCUから出る理由」があるのかもしれません。
なぜHCUから出るようにいうのか聞いてみてはいかがでしょうか?
もしよろしければ、メール相談も受け付けています。
個人情報など言いたくないことは伏せても大丈夫です。
外部に漏えいすることはありませんので、安心してください。
→葉月にメール相談はこちら
返信頂き有難う御座います。HCUの入院が国の規定で2週間で撤収だと、担当医がはっきり言ってました。3日に血尿が出ていて、看護師は尿路感染かもと話ししていたのに、直ぐに処置しないで、1週間後位に38.9度の高熱が出ていて、調べた結果尿路感染との事でした。自力呼吸だけではむりなので呼吸器も付けているのに、高熱が出たら体力消耗して 、死期を早めているのかと疑いました。所詮大学病院は手術の数とか、難しい手術の成功で名声を売る商売で医者はいるのかと思いました。先の短い年寄りは無用なんですね。
色々と聞いて頂き有難う御座います。病院から最期の処置をどうするかとの用紙を貰いました。大学病院の体質はこんな程度なのかと呆れました。完璧な人間はいませんが、精神面でもう少し成長して頂きたい医者だと思いました。
佐藤さん、こんばんは。葉月です。
HCUは2週間と言われたんですね。しかも血尿や発熱、呼吸など容態が落ち着いているわけでもないのに撤収なんて考えられないです。
以下、私の考え方やHCUについて調べた結果などをわまとめたものです。
まず、HCUの2週間は医療費の請求が14日間までだからです。
15日以上入院していても一般病棟の入院料になります。
次の患者さんをHCUに移動させて病院の収入を増やしたいので、入院している佐藤さんのご家族に「早くHCUから出ていけ!」と言うのです。
実際は、HCUは2週間、という国の規定がどこにもありません。なので、従う必要はありません。
また、私が医療事務として働いていた時は14日を越えてしまう患者さんもいました。3週間めからもHCUに入院できますが、料金を請求できないだけです。
「入院費を請求できるからHCUへ移動する。」、「医療費が減るから一般病棟へ移動する。」など、病院の都合で動かされていると感じられます。
患者さんや家族は病気を治して欲しいから高いお金がかかってでも入院したりHCUに行きます。なのに、容態に関係なく「出ていけ!撤収!」というのは、あまりに残酷です。
「患者さんの容態が心配だからHCUで経過観察をしたい。ICUに行くほどでもないけど一般病棟では不安だからHCUに移動する。」ならば、一般病棟に戻れるくらい回復してから動くことになります。
更に、出ていかないなら最期の処置の話をするなんて、もう治療をする気がありませんよね。
医師は病院の方針で患者さんの説明するように言われています。
病院は国(厚生労働省)が決めた請求上の決まりで動いています。
厚生労働省は国の予算しか考えていない。
という結論になります。
佐藤さんのお話を聞くと、本来は病気を治してもらいに行くのに、病院の収入のために入院しているという感覚になりますね。
長くなってしまいましたが、佐藤さんのお役に立てればいいなと思います。
お話を聞いて頂き、ご理解頂き、本当に有難う御座います。医者である前に、人間としての生き方、考え方をもう一度よく見つめ直して欲しいと思いました。
佐藤さん、こんばんは。
そうですね。医学部の授業や研修でも、知識だけじゃなく、患者さんや家族との接し方を学び考えてほしいですね。
いえいえ。お役に立てたなら幸いです。また何かご不明な点、疑問に思うことがありましたら、コメントやメールをください。
入院中のご家族、お大事にしてください。
こちらで質問させて頂いて良いのか分かりませんが失礼します。
私はDPC病院で4月から勤務しているのですがご質問です。
HCUの算定期間は21日間、ICUの算定期間は14日間ですが、合算した算定期間も21日間ですよね?
そこでお尋ねしたいのですが、HCUに14日間入室していた方の状態が急変しICUに転室した場合、15〜21日目のICU管理料は算定できるのでしょうか(>___<)
高崎さん、はじめまして。
こんばんは、葉月です。
HCUとICUは行き来しても特定入院料の算定ができますね。
ただ、ICU入院料は14日間が限度となっています。
「(別に厚生労働大臣が定める状態の患者(特定集中治療室管理料2及び4に係る届出を行った保険医療機関に入院した患者に限る。)にあっては60日)」という特例で60日間もあります。
高崎さんがおっしゃる15~21日目のICU管理料とは、別に厚生労働大臣が定める患者さんなんでしょうか?
ICU管理料は14日が上限日数なので、基本的に15日以降は算定できないです。
算定しているICU入院料や患者さんの状態などの確認をお願いします。
お返事ありがとうございます!!
説明不足で申し訳ありません(>___<)
お返事本当にありがとうございます!!!
高崎さん、こんばんは。
解決できたのなら良かったです(*^^*)
DPC病院で入院のお仕事を頑張る高崎さん、応援しています!